本記事は、YouTubeで発信されている「乳がんサバイバー看護師」ゆりさんの体験談をまとめたものです。
ゆりさんの担当医である、大阪医科薬科大学 乳腺・内分泌外科 岩本充彦先生の「ゆりさんの一人の患者として、また看護師として、まだ見ぬ誰かを、あるいは多くの乳癌患者を、自身の経験を語ることで勇気づけたいとする想いを繋げていきたい」というお気持ちに賛同して作成しています。
本記事は、ゆりさんご本人の主観を優先しているため、科学的根拠等について医師監修は行っておりません。
そのため、ご紹介内容の実例は全てを保証するものでは無いことをご留意ください。
「骨シンチグラフィー」とは、骨にがんの転移がないか確認するための検査です。
今回は骨シンチグラフィーの検査内容や検査の流れに関するお話になります。
がんの骨転移の有無を確認するために行なった「骨シンチグラフィー」
私が受けた「骨シンチグラフィー」は、がんが骨に転移しているかどうかを確認するための
検査です。
骨シンチグラフィー自体は別の病気を診断するためにも用いられますが、私の場合はがんの骨転移を確認するために行いました。
骨シンチグラフィー検査は患者側の制限がなく、気楽に受けられる
骨シンチグラフィー検査の他の検査との大きな違いは、
①:造影CT検査時のような食事制限がない
②:MRI撮影時のような金属類の制約がない
です。
骨シンチグラフィー検査の前後には特に何の制限もないので、他の検査よりも比較的気持ちが楽な状態で受けることができます。
骨シンチグラフィー検査当日は、注射から数時間空けて検査がある
骨シンチグラフィー検査当日は、2つの時間帯を設定されます。
①:注射を受ける時間帯
②:検査を受ける時間帯
私の場合は、10時30分に病院に行って1度注射を受けました。
ここで打つ注射には「骨にがんがある場合、病巣に集まる習性をもつ成分」が入っています。
この注射の薬液が体内を循環するのを待ってから検査になるので、検査まではかなり時間が空きます。
私の場合は4時間空いて14時30分に検査スタートでした。
検査当日は食事も行動も普段通り
検査当日はいつも通り朝食をとって、10時30分に注射、12時に昼食、14時30分に検査というスケジュールでした。
食事もいつも通りですし、水分も変わらず摂っていましたね。
注射から検査までの数時間は、1度病院を出て買い物したり、散歩したりしていましたが、結構長時間なので私は時間を持て余しちゃいました。
検査中はベッドに横になっているだけでOK
骨シンチグラフィー検査は、ベッドで横になって行います。
「ベッドがあるくらいだから、広い部屋だろうな」と思っていましたが、私が入った検査の部屋は狭くて…ベッドの上にレントゲンを撮る板みたいなものもあるので、身体の幅ギリギリの空間でした。
検査が始まると、ベッドの上にある板が5分間くらい身体の上を動いて、終わったら下に移動してまた動いて、全身を検査する流れでした。
これを寝転がった状態で1回、さらに腕を上げた状態でもう1回受けるので、大体20分くらいで検査は終了です。
骨シンチグラフィーはリラックスして受けられる検査
MRI検査の時には「閉所恐怖症の人は気をつけて下さい」と事前に説明がありますが、骨シンチグラフィー検査ではそういった説明もなく、特にトラブルなく終了します。
骨シンチグラフィー検査はベッドに横になっているだけですし、私が検査を受けた病院では検査中にずっとクラシック音楽が流れていたので、ついウトウトしてしまいました。
このように骨シンチグラフィーは、他の検査と比べてかなりリラックスして気楽に受けられる検査だと知ってほしいですね。
骨シンチグラフィー検査はお金と時間がかかる
骨シンチグラフィー検査の費用ですが、私は3割負担で15,000円ほどかかりました。
造影CTも同じくらい検査料金がかかるので、がんの検査は全体的にお金がかかります。
それでもきちんと検査を受けて、骨転移の有無をしっかりと確認した方が安心ですよね。
ただ、空き時間も含め検査に時間がかかるので、空き時間に何をするかあらかじめ決めておいたり、本など暇つぶしできるものを持って行くことをおすすめします。