本記事は、YouTubeで発信されている「乳がんサバイバー看護師」ゆりさんの体験談をまとめたものです。
ゆりさんの担当医である、大阪医科薬科大学 乳腺・内分泌外科 岩本充彦先生の「ゆりさんの一人の患者として、また看護師として、まだ見ぬ誰かを、あるいは多くの乳癌患者を、自身の経験を語ることで勇気づけたいとする想いを繋げていきたい」というお気持ちに賛同して作成しています。
本記事は、ゆりさんご本人の主観を優先しているため、科学的根拠等について医師監修は行っておりません。
そのため、ご紹介内容の実例は全てを保証するものでは無いことをご留意ください。
今回は、ゆりさんがドイツにワーキングホリデー留学をされたとき、どのような保険を取得して、医師にどのような紹介状を書いてもらったのか、というお話になります。
ワーキングホリデー留学をされたときの、乳がんの経過や治療状況についても語ってくださいました。
乳がんの再発が無かったのでワーホリ留学を決めた
今、私はドイツにワーキングホリデー留学に来ています。
はじめに、どうしてワーホリしているのかという話ですが、ワーホリは31歳の誕生日の前日までが申請期限なんです。私は今30歳なのでギリギリでした。
また、治療がいったん終わったタイミングだったことも理由です。
私はトリプルネガティブという乳がんで、抗がん剤治療が最適とされる乳がんなので、ホルモン療法やHER2療法などは適用されなかったんです。
ホルモン療法をされる方は5年間くらい受けるので治療期間が長いのですが、私の場合、抗がん剤治療後に手術をして、内服の抗がん剤治療も終わり、そこで一区切りしました。
その後、1年目の検診で再発がないことが分かりましたが、5年間くらいは半年〜1年で検診をしっかり受けて確認する必要があります。
再発がないことを知り、改めて自分のやりたいことを考えました。
そこで、年齢的に最終のチャンスであるワーホリで海外に行きたいなと思って、ドイツに来ています。
ワーホリ留学中の保険はドイツで検査が受けられるものに加入した
海外に行くときに必要なビザですが、日本はビザが無くても行ける国が多くて、観光ビザなら3ヶ月間も取得できるんです。
ワーホリのビザはもっと長くて1年間の取得ができ、その1年間は観光もできますし、海外で働くこともできます。
申請するために保険加入と財産証明が必要になるのですが、私の場合は、検査も病院で受けられる保険にしました。
トリプルネガティブの乳がんは、再発率が他の種類の乳がんに比べて高く、さらに私は若年性なので5年以内に再発する確率も高いんです。
今はドイツにいるため日本での保険が無保険状態なので、もしも日本に帰って検査することになった場合、全額自費負担なんですね。
なので、ドイツで検査をしたいと思ったので、検査が適用される保険を選びました。
保険代は3万円くらいで、ユーロだと800ユーロくらいでした。
普通の保険と比べて2割増しくらいですが、日本で全額自費負担の検査を受けることを考えたら、検査込みの保険に入る方が断然安かったので、そちらを選んでドイツに来ました。
日本の医師に治療内容を証明する紹介状を書いてもらった
ドイツの病院で検査を受けるときに治療状況を伝える必要がありますが、なかなか口頭で伝えるのは難しいので、紹介状を持ってきています。
どのような種類の乳がんで、どのような治療を何クールやっているのか、という治療内容を証明するものです。
そして、何かあったときには日本の医師に連絡が取れるように、医師の名刺も同封してもらっています。
乳がんになってしまった方のやりたいことを応援したい
「乳がんの治療が終わって、こんなに自由にしている人がいるんだ」と、もしかしたら気を悪くされる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、乳がんになってしまったことで、やりたいことに気後れしている方がいらっしゃれば、何かの後押しができたらうれしいです。
読んでいただき、ありがとうございました。