本記事は、YouTubeで発信されている「乳がんサバイバー看護師」ゆりさんの体験談をまとめたものです。
ゆりさんの担当医である、大阪医科薬科大学 乳腺・内分泌外科 岩本充彦先生の「ゆりさんの一人の患者として、また看護師として、まだ見ぬ誰かを、あるいは多くの乳癌患者を、自身の経験を語ることで勇気づけたいとする想いを繋げていきたい」というお気持ちに賛同して作成しています。
本記事は、ゆりさんご本人の主観を優先しているため、科学的根拠等について医師監修は行っておりません。
そのため、ご紹介内容の実例は全てを保証するものでは無いことをご留意ください。
今回はゆりさんの再発治療薬のハラヴェン投与後の症状と、投与にあたって気をつけることについてのお話になります。
投与時間30分というハラヴェン薬
まず1回目の抗がん剤治療の流れをお伝えします。
診察などが終わって、実際に化学療法センターに移動してきました。
事前に遺伝子検査もしていたんですが、遺伝子検査の結果では該当する薬がありませんでした。
オプジーボなども使えず、今回はハラヴェンという薬を選択し投与しました。
先生から聞いていた話では、AC療法などをされていたほとんどの方が、ハラヴェン投与のほうが全然楽だと言っているそうです。
実際に、私も他の抗がん剤よりこの薬の投与時間が短く、30分くらいで終わりました。
AC療法では頭痛があったんですけど、この薬では頭痛がでることもなく、本当に30分という短い時間で薬の投与が終わったので、本当に「ホッ」としたのを覚えています。
慣れたもので投与を受けているときは、一緒にいてくれた友達と話しながら30分を快適に過ごし帰宅しました。
AC療法後とハラヴェン投与後の状況を比較した感想
AC療法やウィークリーパクリタキセルという療法は、投与されている最中から本当に気持ちが悪くなったりしていました。
そのためイメンドカプセルや制吐剤を使っていましたが、それでも結構しんどかったです。
パクリタキセルに関しては手足症候群などがでたりして、物が掴めないなどの日常生活に支障もでていました。
今回は再発して1回目ということで、倦怠感がでたりするかなと思っていたんですが、やっぱりその痛みがあって、新しい薬に変えてもらいました。
トラムセットを使っていた時の方がわりと吐き気や眠気があったので、それよりも少し楽かなという感じです。※トラムセットのジェネリック薬名:トアラセット
私の1回目のハラヴェン投与の感想としては、このような感じになります。
ただし抗がん剤はどんどん体に蓄積されていくので、私の首のところについて、先生も「結構色も変わってきたね」というくらい腫瘍自体は成長していました。
この薬の投与に関しては、基本的には2週間に1回薬を投与して1週間休薬するというものになります。
私は先生に「これ何クールにしますか」と確認すると、「もし3週間後にあんまり効果がないようであれば、また新しい抗がん剤に変える」と言われていました。
この腫瘍との相性次第ではあるんですが、抗がん剤は本当に体に蓄積していきます。
蓄積したときにどんな症状がでてきたのかに関しても、今後紹介していきたいと思います。
ハラヴェンを使う上で1番気をつけること
このハラヴェンやエリブリンという薬を1番最初から使うことは、乳がんの患者さんではいないかもしれません。
他の腫瘍で使われている方もいるかもしれないんですが、このハラヴェンを使う上で1番気を付ける必要があるのは、感染に関することです。
体にばい菌が入った時に、白血球というばい菌と戦うものがあるんですけど、ハラヴェンを使っているときは他の抗がん剤に比べ白血球が減りやすいので、特に感染対策が必要です。
気温の変化や、冬になると空気が乾燥してきますので、手洗いとうがいをしっかりして、マスクの着用をして外出していただけたらいいかなと思います。