本記事は、YouTubeで発信されている「乳がんサバイバー看護師」ゆりさんの体験談をまとめたものです。
ゆりさんの担当医である、大阪医科薬科大学 乳腺・内分泌外科 岩本充彦先生の「ゆりさんの一人の患者として、また看護師として、まだ見ぬ誰かを、あるいは多くの乳癌患者を、自身の経験を語ることで勇気づけたいとする想いを繋げていきたい」というお気持ちに賛同して作成しています。
本記事は、ゆりさんご本人の主観を優先しているため、科学的根拠等について医師監修は行っておりません。
そのため、ご紹介内容の実例は全てを保証するものでは無いことをご留意ください。
抗がん剤治療に行く際はどういう服装がいいのか、またどういう準備が必要なのか気になる人もいるのではないでしょうか。
今回は、ゆりさんが抗がん剤治療をする当日の化粧や服装選び、行く前にやっておいた方がいいことについてのお話になります。
朝ごはんはしっかり食べて薬を飲む
今日これから抗がん剤の投与に行ってきます。
抗がん剤治療に行くにあたって、私がどんな準備をしているのかをお伝えしようと思います。
私は、前回の抗がん剤治療当日は眠れなかった関係で、気持ち悪くてご飯が食べられませんでした。
そうすると腕の血管が全然でなかったので、ご飯はちゃんと食べないといけないなと思いました。
なので今日は友だちと一緒にご飯を食べようと言っているので、朝はヨーグルトだけ食べて薬を飲みました。
薄化粧だけど顔色よく見える工夫をする
洗顔や歯磨きが終わって、これから準備していこうと思います。
抗がん剤治療日はできるだけ簡単に化粧をして行くようにしています。
スッピンで行ってスッピンで帰ってきたら楽なんですけど、しんどくてもできるだけ洗顔をする状況に自分を持っていっています。
洗顔をすると肌自体が乾燥してしまうので、クリームも塗ります。
クリームで首などをしっかり保湿して、状態の変化を見られるようにしようと思っています。
あえて少しだけ化粧をして、洗顔をしなきゃいけないなど、お風呂に入らなきゃいけないっていう状況に自分を持っていくように心がけています。
普段は化粧した時に眉毛を書くようにしているんですけど、Fujiko Mayu Tintのショコラブラウン のカラーにしています。
化粧はちゃんとするけど、抜くとこは抜くみたいな感じでやっています。
顔色がちゃんと綺麗に見えるようにと思い、下地は紫色のコントロールカラーベースを塗るようにしています。
その次にths saem(ザセム)のコンシーラー で目の下のクマや赤身の気になるところをスポンジでポンポン抑えるような感じで隠していきます。
これで「全然良いかな」といった感じです。
リップは1本で済む物を使用しています。
抗がん剤治療で肌荒れしていても、悪化しなかった商品を使っています。
免疫力も弱っているので、アイシャドウなどを付けると感染したときが怖いです。
それでも目の印象はしっかり出したいなっていうときは、ちゃんとホットカーラーで巻くようにしています。
ただ、丁寧にやらないとホットカーラーを押したときの圧で毛が抜けてしまうので、できるだけ優しく使っています。
毛が抜けちゃうと毛根が残ってないので、まつ毛が生えてこなくなってしまうんですよね。
簡単に化粧しただけですけど、ちゃんと顔色が良く見えますし、クマも隠すことができています。さらに、薄化粧なので落とす時はサッと落とせます。
私は抗がん剤治療に行く日は、これくらいの化粧で行くようにしています。
服装は体温調節が簡単にできる工夫をする
私は、点滴を手の甲で取ることが多いので、基本的にワンピースを着ていくことがほとんどです。
トイレ行ったときやボタンを外したいとき、ベルトするのに引っかかったりするので、できるだけ引っかからないように脱ぎ着しやすい服を選んでいます。
袖もパフスリーブや腕まくりをした時などに、上の方までしっかりあがる服を選ぶようにしています。
今までの経験で、例えば手の甲や肘裏辺りで血管が取れなかった時に、脇近くの腕で取る場合があります。
そういう時に、腕まくりしたときに上の方まであがらないと服を脱がなければいけなくなります。
あとは足で取る時もあり、スキニーなど履いていると取れなかったりするので、ワンピースで行き、靴下脱ぐだけで足の血管が取れるようにしている状態です。
冬の時期は寒いのではと思うんですけど、私が履いている靴下はロフトなどに売っているすごく暖かい靴下です。
あと実は、胸の下から太もも半分くらいまでビヨーンと伸びる腹巻きも巻いています。
その腹巻きを巻くことで、しっかりと暖かく下から入ってくる風もわりと平気なので、私は大丈夫です。
ホットフラッシュがあった時期は、体温調節がむちゃくちゃ難しくって厚着して行っても、薄着して行っても大変でした。
上着は、ライダースを着て治療に行く予定なんですけど、その下にもう1枚ユニクロのウルトラライトダウンジャケットのベスト を着ています。
小さくて軽くてすぐ脱ぎ着できるので、体温調節が簡単です。
1番ベースで着ているもので体温調節するというより、靴下や腹巻やベストなどで体温調節をするようにしていて、どの場所に行っても心地良いと思える温度を保てるように準備をして行きます。
これらが、私が抗がん剤治療に行くときの服装選びで気を付けていることです。
治療前はできるだけ清潔にしておくことが大事
これから私は、お風呂に入ってメイクやシャンプーをして、少し休んでいきます。
正直無理してお風呂に入らなくても良いとは思いますが、ある程度清潔を保っていないといけません。
前回、抗がん剤治療をした時にめちゃくちゃしんどすぎて、顔を洗うのも億劫になって水でバシャバシャとするだけで、ちゃんと保湿もできていませんでした。
そのせいか、信じられないくらいの吹き出物ができたりしました。
今回はスキンケアをしっかりしようと思っているので、お風呂に入ってしっかり洗顔をしてから行きます。
また、頭皮も何もしてなくても蒸れたりすると思います。
今、抗がん剤治療中で脱毛が起きている方は分かるかもしれないんですけど、本当に髪の毛が無いと汗は顔の方にバーって落ちてきたり、背中にドワーって伝っていきます。
それくらい人って毎日汗をかいているんですね。
普通に座っているだけでも汗をかいていますし、それが不感蒸泄という生理的に人が出している水分の内の1つなんですけど、それくらい髪の毛って水分を吸収してくれています。
なのでしっかり頭皮を洗浄してあげないと、毛穴のところが炎症を起こして毛嚢炎っていうものになってしまいます。
なので、しんどくてもできるだけ清潔を保っていった方が良いです。
シャンプーの仕方など脱毛時期はすごく困ると思います。
以前脱毛中の洗髪の仕方を紹介しているので、是非参考にしながら治療中のケアを進めていただけたら嬉しいです。